クロワデュノール圧巻の重賞制覇!東スポ杯2024振り返り

2.3歳重賞

約6ヶ月ぶりの実戦となった東スポ杯で、クロワデュノールが重賞初制覇を飾りました。
24kg増の馬体重でも新馬戦と変わらぬ好タイム、上がり最速での完勝は、クラシック路線の主役に相応しい内容。
今回は、2024年東スポ杯の詳細分析から、クロワデュノールの実力と将来性について迫っていきたいと思います。

東スポ杯2024振り返り

今回はクロワデュノールが勝った東スポ杯2024を振り返っていきましょう。
一番人気に推されたクロワデュノールが、東スポ杯で見事重賞初制覇を達成!
道中は先団追走から4コーナー手前で進出を開始し、逃げていたサトノシャイニングを競り落として快勝。新馬戦とほぼ変わらない好タイム1.46.8での勝利を収めました。

出世条件の重賞として名高い東スポ杯は、今年も非常に有力馬が揃いました。
そんな中、一番人気に支持された期待の大物候補が重賞制覇を成し遂げたのです。
レース内容としては、道中先団追走から4コーナー手前で少し進出を開始し、逃げていたサトノシャイニングを競り落として突き抜けての快勝となりました。

注目すべきは、6月の新馬戦から約6ヶ月の間隔を空け、馬体重が24kg増加し、さらに状態が万全ではない中での勝利だったという点です。
勝ちっぷりは新馬戦ほどの派手さはありませんでしたが、実力の高さを改めて証明する素晴らしい勝利でした!

ここからはクロワデュノールがどういう馬か、見どころはどこか、個人的な
感想も踏まえたまとめを
お伝えしていきます。

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クロワデュノールってどんな馬?

クロワデュノールは、父キタサンブラック、母ライジングクロスという注目の血統馬です。
母馬は欧州の芝中距離重賞を制覇し、イギリスオークスでも2着と好走した実績を持ちます。
また、父マンハッタンカフェの姉アースライズは芝3勝、牝馬重賞でも好走3回と優秀な血統背景を持っています。

父キタサンブラックは、産駒数はまだ少ないものの、イクイノックスやソールオリエンスなど優秀な産駒を輩出している注目の種牡馬です。POGでも注目を集める存在として知られています。

この馬が注目を集めるきっかけとなった新馬戦についても簡単に振り返っておきましょう。
デビューとなった6月の新馬戦は、東京開幕2週目の東京芝1800mで行われました。
このレースではチェルヴィニアの弟アルレッキーノや、同じくキタサンブラック産駒で調教で動きが目立っていたブラックセイバーの方が人気となり、クロワデュノールは3番人気6.1倍での出走となりました。

しかし、レースでは圧巻のパフォーマンスを披露。
かなりの好スタートを決めた後、アルレッキーノと併走する形で先団につけ、直線では2頭のマッチレースとなりました。
そこで上がりの足で0.5秒上回る最速を繰り出し、アルレッキーノを一気に引き離しての完勝。
0.4秒差をつけての勝利は、東京芝1800mの新馬最速コースレコード(1.46.7)という驚異的なタイムでした!

注目すべきは、この新馬戦での走りぶりです。
通常の新馬戦ではスローペースから直線の3ハロンだけが速くなる競馬が多い中、クロワデュノールは1000m通過から終始11秒台中盤のペースを刻み続け、長くいい脚を使った点が特徴的でした。
これは他の新馬とは一線を画す勝ち方であり、今後の中距離路線での活躍に期待が寄せられます。

新馬戦から6ヶ月の間隔を空けて臨んだ東スポ杯では、北村友一騎手が「折り合いはついたが体重も増えハミに頼って走っていた。100点の状態ではない中での強い競馬でポテンシャルを感じる。次はもっと体も楽に操縦性も良くなると思う」とコメント。
新馬戦で見せた気性面の不安も今回は大きく改善が見られ、さらなる成長が期待できる余地を残しました!

東スポ杯2024内容分析

ここからは改めて東スポ杯の分析をしていきましょう。
まずは近年の比較から見ていきます。
今回クロワデュノールがマークした1.46.8という好タイム。
近年の東スポ杯と比較すると、2020年のダノンザキット(1.47.5)以外は全て今回より速いタイムとなっており、コントレイルの1.44.5には及びませんでした。
また、レース前半5ハロン60.9というペースは、2歳の芝1800m到達としては当然速いものの、これも過去の東スポ杯と比べると近年では最も遅い展開となっています。

しかし、2歳東京芝1800mのレースとしては依然として優秀なタイムであり、これまでこの条件で好タイムを記録した馬たちの多くが、その後G1級で活躍しています。
過去の例を見ると、ガストリックはホープフルでの怪我、シュトラウスは気性難という不運に見舞われた以外、ほぼ全ての馬が重賞級で活躍。
イクイノックス、コントレイル、ワグネリアン、イスラボニータなどがG1を勝利し、ニシノデイジーやコディーノなども善戦しました。
さらに、未勝利戦で優秀なタイムを記録したグリューネグリーンも自走重賞を勝つなど、この条件での好タイム勝ちは将来性を占う重要な指標となりそうです!

次に、レース後半の末脚の質の高さについて分析していきましょう。
上がり3ハロンは33.3をマーク。
これは近5年の東スポ杯勝ち馬の中でもコントレイル、ダノンザキット、イクイノックスといった名馬と同じく上がり最速での勝利となりました!
新馬戦で北村騎手から「切れ味勝負では分が悪い」と評されていた馬が、この末脚を披露できたことは大きな成長を感じさせます。
今回は若干のスローペースから直線勝負となった展開が、この上がりの時計に影響している面はありますが、それでもこの末脚は高く評価できると思います。

さらに注目したいのが、レースラスト5ハロンでマークしたタイムになります。
58.3(12.4-12.5-11.3-10.9-11.2)という優秀なタイムを記録しましたが、これは新馬戦の57秒3(11.9-11.5-11.3-11.1-11.5)と比べると1秒遅い展開となっています。
新馬戦が終始11秒台の持続力勝負だったのに対し、今回は1000m通過12.4、次も12.5からの11.3、10.9、11.2という瞬発力勝負となりました。

これらの結果は非常に興味深く、むしろプラスに評価できるかなと思います。
新馬戦で見せた持続力は、中山芝2000mのホープフルステークスや皐月賞に向いている適性と言えます。
一方で、ダービーでは瞬発力も重要になってきます。
今回の東スポ杯で、持続力だけでなく瞬発力勝負にも対応できることを示したことで、クラシック三冠すべてに適性があることを証明したと言えるでしょう。
今後のレースにぜひ期待したいと思います!

まとめ

今回は東スポ杯2024について見てきました。
最後は個人的な感想も踏まえたまとめになります。

クロワデュノールは新馬戦と東スポ杯で、まったく異なるレース展開でも対応できる器用さを見せました。新馬戦では持続力を活かした競馬、東スポ杯では末脚勝負という違いがありましたが、どちらも見事に勝利。この対応力は、中山芝2000mのホープフルステークスや皐月賞、さらには東京芝2400mのダービーまで、様々な舞台での活躍を期待させてくれるものとなったと思います。

今後は例年の傾向からホープフルステークス→皐月賞→ダービーというローテーションが濃厚です。
24kg増の馬体重でも好タイムを刻める底力、そして新馬戦で見せた持続力と今回の東スポ杯で披露した瞬発力という、異なる武器を使い分けられる器用さは、まさにこの世代の主役に相応しいと感じさせてくれます!

気性面でも大きな進歩が見られ、まだまだ成長の余地を感じさせるクロワデュノール。
確かに足元に若干の不安はありますが、状態面で余力を残しながらこれだけの好走ができる点は、むしろポテンシャルの高さを物語っていると言えます。

賞金も加算され、実力も証明されたクロワデュノールは、間違いなく牡馬クラシック路線の筆頭として認められる存在となりました。次走ホープフルステークスから、いよいよクラシックへの序章が始まります。
この大物候補の今後の活躍に期待したいです。

皆さんの感想等あればぜひ教えてください。

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