この週末に注目の新馬戦が開催されます。
東京開催が終わるまでにPOG指名をしてほしいという観点から、いよいよ今週が最終週となりました。多くの方にとって、ここまでがPOG指名の締め切りという認識かと思います。
正直、日曜の中距離の2レースだけでも十分な内容なのですが、まだ枠がたくさん残っている方、一気に3~4頭まとめて駆け込み指名を検討されている方もいらっしゃると思いますので、土曜のマイル戦についても注目馬や展望を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
11/23.24新馬展望&注目馬
今週は特に日曜の中距離戦に注目が集まります。
東京芝1800mではカンピドリオやダブルイーグルといった期待馬が登場し、京都芝2000mでもネブラディスクやヴァルチャースターなど良血馬が揃っています。
今からマイル路線を制覇していくのは正直厳しい面があり、クラシックまでのG1には間に合わない可能性が高いため、POG的には指名がしにくい状況ではありますが、基本的には今週までに指名は終わらせておくようにしましょう。
POG参加者で残りの指名枠に空きがある方は、どの馬を候補として選ぶべきかこの記事をぜひ参考にして選んでいただければと思います!
↓動画版はこちら↓
11/23(土)東京5R(芝1600)
土曜東京のマイル戦は15頭立ての混戦模様。
東京と中山では求められる適性が異なるため、東京開催のうちにデビューさせたい馬が揃った印象です。
ダノンエンブレム
ダノンエンブレムは、父エピファネイア、母ダノングレースという注目の血統馬です。
母は現役時代、新馬戦は芝1500mで勝利し、その後1800mでも活躍。
福島牝馬Sでも3着と好走しました。
この馬が初産駒となります。
最終追いはWコースで6F86.2-4F53.1-1F11.8、1週前は6F82.9-4F52.9-1F12.2をマーク。
管理する宮田調教師は「ポテンシャルは感じるけど気持ちが安定していない面も」とコメント。
今世代注目を集めるエピファネイア×ディープインパクト(母父)の配合で、母の距離適性を考えても中距離での活躍が期待できる一頭。
マイルデビューという点で気がかりはありますが、素質は十分にあるかと思います!
ミリアドタレント
ミリアドタレントは外国産馬で、父Sottsass、母Minoretteという血統です。
母は現役時代にアメリカの芝G1を制しており、父Sottsassは凱旋門賞などフランスのG1を制覇。
注目のシンエンペラーの全兄という血統構成です。
最終追いはWコースで6F84.2-4F52.0-1F11.6、1週前は6F81.7-4F51.6-1F12.0をマーク。
全体的に優秀なタイムを記録しています。
外国血統のロマン枠となる一頭ですが、全兄のシンエンペラーが日本で好走していることを考えると、日本での活躍も期待できるかなと思います。
ただし、この時期の牝馬はなかなか難しく、枠が残っている方のホームラン狙い的な一頭となりそうです!
11/23(土)京都5R(芝1600)
京都芝1600mの新馬戦は11頭立て。牝馬の注目馬が多い一戦となっています。
アラベラ
アラベラは、父ロードカナロア、母イサベルという血統です。
父キングカメハメハの半姉アールドヴィーヴルは、新馬勝利からクイーンC2着、ローズS好走と結果を残しています。
最終追いはCWコースで6F83.7-4F52.7-1F11.7、11/17は6F84.7-4F52.6-1F11.5と好タイムを連発!
この馬の半姉アールドヴィーヴル以外にも、お兄さんお姉さん5頭すべてが勝ち上がりと堅実な成績を残しています。
重賞で活躍したお姉さんは父キングカメハメハ、アラベラはその父の後継のロードカナロアとの配合なので、計算が立ちやすい一頭かなと思います。
母イサベルもしっかりと実績を残し、叔父にアドミラブルがいることからも、血統的には非常に楽しみな馬となっています!
アークシャルダーム
アークシャルダームは、父ブリックスアンドモルタル、母カルティカという血統です。
最大の注目点は半兄にアスクビクターモアがいることで、父ディープのお兄さんは3歳春から頭角を現し、秋には菊花賞でG1制覇を果たしています。
11/17は坂路で4F56.1-1F12.6 、1週前はCWで6F84.8-4F54.3-1F11.4をマーク。
管理する友道調教師は「父を考えると短めになりそう。前向きさあり新馬向き」とコメント。
お兄さんは不幸にも熱中症に起因する多臓器不全で亡くなってしまいましたが、その分まで果たして活躍できるのでしょうか!?
G1馬の弟という期待の良血馬であることからも、今後の活躍にぜひ注目していきたいところです!
11/24(日)東京6R(芝1800)
今週一番の注目レース。東京最終週の中距離戦に期待馬が集結しました!
カンピドリオ
カンピドリオは、父ドゥラメンテ、母リカビトスという血統です。
母は芝1600m-2000mで4勝の実績があり、その初仔である父モーリスの半兄リュケイオンは期待を集めPOGでも人気でしたが、現在まで未勝利。
父をドゥラメンテに替えた2番目の産駒となります。
最終追いはCWで6F82.9-4F52.5-1F11.3と全体・終盤ともに優秀で、1週前は入りは少しスローでしたが、6F84.4-4F52.3-1F11.3と終盤は変わらぬ高タイムをマークしています。
調教助手は「背中がよさそうな馬ですがまだ幼さがあります。そこがどうか」とコメント。
中内田厩舎の期待馬が東京最終週に登場というのは非常に熱いポイントであり、スミヨン騎手騎乗というJCデーならではの采配にも注目したいところです。
最終世代となるドゥラメンテ産駒という点も大きな魅力として挙げられ、兄の成績や他馬との比較がポイントとなりそうです!
レヴーズマン
レヴーズマンは、新種牡馬フィエールマンの産駒で、母ゴールドエッセンスという血統です。
叔父にはアルアインやシャフリヤールといったクラシック(皐月賞、ダービー)を制した馬たちがおり、血統構成は非常に優秀です。
母自身も芝2000mで3勝、父キタサンブラックの半兄も芝2000mで3勝と中距離での実績がしっかりとあります。
最終追いはWコースで6F86.1-4F52.5-1F11.6、1週前は6F86.7-4F54.6-1F11.8をマーク。
終盤にかけて加速する形で調整されており、手塚調教師は「いいバネをしているしストライドに伸びがある」「走り方が父と似ているし力強さが出てくれば楽しみ」とコメント。
新種牡馬フィエールマン産駒という点は気になりますが、フィエールマンを管理した手塚厩舎という縁もあり、父に似ているというコメントも魅力的に感じるポイントだと思います。ただし、父の現役時代の成長曲線を考えると晩成傾向の可能性も否めず、他馬との比較ではシビアな判断も必要かもしれません!
オプレントジュエル
オプレントジュエルは牝馬であり、この時期の牝馬は厳しいとはいえ、血統や調教の良さから紹介しておきたい一頭です。
父ブリックスアンドモルタル、母ジュエラーという血統で、母は11月最終週の新馬勝ちから桜花賞制覇を果たした実力馬です。母の産駒である父キタサンブラックのヴェールランスは、芝1800m-2000mの中距離で3勝しています。
最終追いはWコースで6F81.4-4F50.8-1F11.4と、全体終盤ともに圧巻の時計をマーク。
1週前もやや劣るものの6F82.7-4F51.3-1F11.6をマークし、この時期の2歳馬としては十分優秀なタイムを記録しています。
調教助手は「メンタルに課題あるがスピードとパワー兼ね備えている」と素質を評価。
桜花賞馬ジュエラーの子という期待は大きく、母同様11月最終週の新馬から重賞制覇も夢ではないと思います。お兄さんは中距離で結果を残しているのもあって、1600m-2400mでの活躍も期待できそうです。
この時期の牝馬はデータ的に厳しいものがありますが、大駆け狙いなら一考の価値はあるかなと思います!
ジュタ
ジュタは、父ドゥラメンテ、母シャンパンエニワンという血統。
母は現役時代、アメリカのダート中距離重賞を制覇しており、全兄となるミッキーラッキーは芝の中距離で未勝利を突破し、その後ダートに転向。それぞれのコースで各1勝を挙げています。
最終追いは坂路で4F54.3-1F12.1 1週前はCWで6F6F83.0-4F53.2-1F11.7をマーク。
セレクトセールで3億円超えの高額取引となった期待の良血馬です!
調教の動きなどを見ると、他の注目馬の方が期待できる印象はありますが、一方で矢作厩舎の管理で、大物を出すドゥラメンテ産駒という魅力的な要素もあります。
すべての要素のレベルが高くて確実に、そして安心感を持って指名できるかというと疑問は残りますが、ホームラン狙いで枠が残っている人なら一考の余地はあるかなと思います!
ダブルイーグル
ダブルイーグルは、父ロードカナロア、母ブラックエンブレムという血統。
母は超人気馬で秋華賞を制したG1馬。また、父は違いますが、半兄のアストラエンブレム、半姉のウィクトーリアも非常に活躍しています。
最終追いはWコースで入りはゆったりも6F84.0-4F51.9-1F11.5、1週前も同様に6F85.3-4F52.4-1F11.4と終盤は素晴らしいタイムをマーク。
1週前の追い切り後、管理する国枝調教師は「ガツンと行く感じはないが最終追いで変わってくれば」とコメント。
非常に良血馬であり、終盤の伸びも優秀であることが伺えます。
クラシック最終世代として注目される名門国枝厩舎の管理馬という点も大きな魅力の1つでしょう。
今年は国枝厩舎から、新馬勝ちを飾る馬がいれば、負ける馬もおり明暗が分かれていますが、国枝厩舎から大物が出て賞金を加算しG1へ、そして悲願のダービーへという展開は十分に可能性としてはあるのかなと思います。
国枝厩舎の馬を指名しそびれた方で、まだ枠が余っている方、そしてそういうロマンを追いたい方には十分ありな一頭かなと思います!
11/24(日)京都6R(芝2000)
12頭立ての一戦。期待馬・良血馬が多数揃う一方で、各馬に不安要素も見られる興味深いレースとなっています。裏開催とはいえ、京都の中距離戦ということで注目度は高いものの、慎重な判断が必要な一戦となりそうです。
ネブラディスク
ネブラディスクは、父ドゥラメンテ、母リリサイドという血統。
父ハーツクライの半姉リスグラシューは、海外を含むG1を4勝する大活躍を見せています。
古馬での活躍が印象的ですが、2歳時からアルテミスステークスを勝つなど、POG期間内でも好走を重ねました。また、半兄エボルヴィングは勝ち上がりまで3戦要したものの、中距離で見事勝ち上がりを果たしています。
最終追いは坂路で4F55.3-1F12.7、1週前はCWコースで6F81.0-4F51.0-1F11.7と、全体終盤ともに優秀なタイムをマーク。
福永祐一調教師は「いいフォームで走れていない。修正してるけどいい形には」「血統的にも晩成型だと思う。これから良くなってくれれば」とコメント。
5月のPOG指名本格化シーズンから名前が挙がっていた注目血統ではあるものの、半姉リスグラシュー以降の産駒に大物が出ていないのは気になるところです。
最終世代で爆発力のあるドゥラメンテ産駒という点は魅力的に感じるとおもいますが、半姉リスグラシューも古馬で本格化、エボルヴィングも未勝利後半での勝ち上がりだったことに加え、調教師のコメントを考えると、POG期間内でのピークが見込めるか慎重な判断が必要かもしれません!
ヴァルチャースター
ヴァルチャースターは、父サートゥルナーリア、母ハープスターという期待の血統馬。
母は現役時代、最高峰の末脚で桜花賞を制覇。
阪神ジュベナイルフィリーズやオークスでも2着と、POG期間内で大活躍しています。
G1勝利は桜花賞のみでしたが、そのインパクトは非常に強烈でした。
繁殖としての初仔、父ロードカナロアの半兄ライラスターは芝とダートでそれぞれ1勝を挙げています。
最終追いはCWコースで6F83.4-4F54.1-1F11.7と、終盤11秒台をマークし、1週前は6F83.5-4F54.3-1F12.1をマークしています。調教師からは「しっかりと動けた。気性も悪くなくレース覚えれば」とのコメント。
G1馬かつ人気馬だったお母さんの産駒という注目度は抜群で、新種牡馬サートゥルナーリアの産駒としても期待が高まっています。ただし、半兄ライラスターは芝ダートともにマイルでの勝利で、この馬も父ロードカナロアの後継となるサートゥルナーリアとの配合です。
母ハープスターがマイルG1馬という点からも、距離適性には若干の不安が残されていると思います。
調教タイムも悪くはないものの、ずば抜けているわけではないので、血統面の将来性と調教の動きから見る新馬勝ち上がり率を考えると、シビアな判断が必要になるかもしれません!
アメージングハナビ
アメージングハナビは、オークス狙いの一頭として注目したい牝馬です。
父ドゥラメンテ、母アメージングムーンという血統で、父モーリスの半兄ノースブリッジは重賞3勝の実績があり、海外G1でも好走するなど中距離で頭角を現しています。
また、全兄となるタッチウッドは11月の新馬勝利から共同通信杯2着と好走。
気性面での不安から皐月賞以降は走っていないものの、新馬戦から共同通信杯まではしっかりとしたパフォーマンスを見せていました。
母も重賞ファンタジーステークスで好走歴があり、さらにお兄さんお姉さんは5頭中4頭が新馬で好走、ノースブリッジ、タッチウッドはいずれも新馬戦を勝利しているという、初戦から期待できる血統背景を持っています。
最終追いはCWコースで6F85.1-4F52.9-1F11.6と終盤に重点を置いた走りを見せましたが、1週前は6F80.2-4F51.1-1F11.2と、全体時計も早く、終盤も失速するどころか、むしろかなり優秀なタイムをマークしてきました。
実績のある血統に加え、ドゥラメンテ産駒最終世代という注目点もあり、特にドゥラメンテとの配合でお兄さんタッチウッドが好走しているのは非常に魅力的なポイントです。
この時期の牝馬という点は気になりますが、オークス狙いと割り切れる方には十分検討の価値があるかなと思います!
クラリヴィデンシア
クラリヴィデンシアは、父ハービンジャー、母トラストワージーという血統構成。
母は芝中距離で3戦2勝と好成績を残し、未勝利戦デビューながら初戦を勝利。
その後1勝クラスも制して2勝クラスでも2着と好走しましたが、そこで引退となりました。まだまだ底を見せていない中での引退だったため、母としての期待も高く、この馬が初産駒となります。
最終追いはCWコースで6F82.5-4F52.8-1F12.0、1週前は6F84.1-4F53.8-1F11.5をマーク。
父ハービンジャー産駒という点で中距離適性は十分で、母の底知れぬポテンシャルも魅力です。
ただし、調教でずば抜けた動きを見せているわけではなく、血統も超良血とまでは言えないものの、母のポテンシャルを考えると面白い一頭かなと思います。
中距離での活躍が期待できる堅実な一頭として、注目していきましょう!
ザイル
ザイルも最終世代となるドゥラメンテ産駒で、母ユーロナイトメアという血統。
母は現役時代、海外の芝重賞で好走実績があります。3区に当たる馬は他にもいるのですが、実際にデビューを迎えるのはこの馬が初めてとなります。
最終追いはCWコースで6F84.0-4F52.3-1F11.9、11/16は坂路で4F55.9-1F13.0をマーク。
調教のタイムはずば抜けているわけではありませんが、ドゥラメンテ産駒の一発ホームラン狙いとして、他の良血馬が気に入らない方の選択肢となりそうです!
今週指名おすすめの馬
POGユーチューバーの目線として、今週特に推奨したい馬を紹介します。
まず第一候補として挙げたいのが、カンピドリオとダブルイーグル。
カンピドリオは栗東での好タイム、特に終盤の伸びが印象的で、仕上がりは上々です。
一方のダブルイーグルは血統の安定感が魅力で、国枝厩舎の期待馬という点も注目です。
次点でダノンエンブレムとネブラディスク。
この2頭はマイルデビューや晩成傾向など不安要素はありますが、大物感のある血統と素質を持っています。枠に余裕のある方は検討してみても良いのかなと思います。
まずは東京芝1800mの新馬戦からの検討を推奨しますが、枠が2つ以上ある方で、同じレースから2頭は選びたくない場合は、京都芝2000mからの検討も視野に入れてみてください。
基本的には今週までに指名を終わらせることを強く推奨します。
12月以降の指名は、よほどの思い入れがある馬や確固たる戦略がない限り、期待値は下がると考えていいでしょう。良血かつ調教も良好な馬が多く、勝ち上がりの予想は難しい面もありますが、それでも今週中に指名を終わらせておくほうが賢明かなと思います。
ここまで枠を残してしまった以上、多少のリスクは覚悟した上で、新馬戦の勝ち上がりもある程度期待でき、かつ将来性も感じられる馬を選ぶことが重要です。
少しでも皆さんの指名の参考になれば幸いです。もし皆さんの注目馬がいればぜひ教えてください。
ご覧いただきありがとうございました。
コメント